BLEVE現象による爆発の被害検証に関する支援業務


BLEVE現象とは
1966年1月4日、フランス南部リヨン市郊外のフェザン製油所で1200klのプロパンを貯蔵するLPガス球形タンクで
作業中、バルブが閉まらなくなり、LPガスの漏えいから火災・爆発事故が発生しました。
これがBLEVE(Boiling Liquid Expanding Vapour Explosion)現象が明らかになった最初の大規模爆発火災事故と言われていています。

BLEVEとは、気体の急激な相変化による爆発現象であり、 日本語では「沸騰液膨張蒸気爆発」や「沸騰液体蒸気拡散爆発」と訳されます。

液化石油ガス(英“LPG:Liquefied petroleum gas”、独“プロパンガス:Propangas)などは、通常、加圧容器にて液体物質として貯蔵されています。 この加圧容器周辺で火災が発生し容器が加熱されると、容器内の液体は、気化し容器内の圧力も高くなります(図1(a))。 この状態下、容器の一部が破裂すると容器内部の圧力は瞬間的に大気圧にまで低下し、液体は、一気に気体すること(図1(b))で爆発現象が起こります(図1(c))。 更に、気化した液化石油ガスは周辺に拡散、火災に引火し、自由空間蒸気雲爆発(大規模爆発・炎上)が起こります(図1(d))。これがBLEVE現象です。
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図1 BLEVE現象
上記で示した液撃現象及び、容器一部の破壊が何らかの原因によって「カタストロフィー」的な完全破壊に至る過程などは、
理論的な機構として指摘されていますが、詳細は分かっていません。

これらのBLEVE現象を解明するために、実験も行われていますが(動画1)、 多くの場合、理論・実験に並ぶ「第3の科学」“シミュレーション研究”によって現象を解明する手法が取られています(動画2)。

Download movie of the entire simulation,
WM9 compressed:
動画2(2.29MB)
(動画1) (動画2)
このような爆発現象を解明するシミュレーションは、往々にしてTNTモデルやマルチエネルギーモデルといった非保存系スキームによる爆風評価が行われていますが、 この場合、爆源近傍ではそれほど問題が無いものの、遠方での爆風安全性評価が困難になります。 これは、衝撃波の数値計算において、保存型スキームで高次精度、且つ任意のEOS(e.g. JWL)を取り扱える汎用流体計算コードが少ないということに起因しています。 爆源遠方を含めた爆風安全評価においては、衝撃波問題に適した保存型スキームを採用し、 並列計算が可能で良好なスケーラビリティを有することが条件になります。

当社では、このような爆風評価に関する問題などをCFD++を用いた数値シミュレーションによって、 爆風被害・火炎到達距離などを推定すると共に、周辺構造物、及び、人体への影響などと、爆風の相互干渉評価を行い、 被害拡大を防ぐプランを検証します。また、動画2に示したような、現象を把握しやすい動画の作成(可視化技術)に関しても対応することができます。 従って、想定外となるような事象を検証すると共に、被害拡大に対する防止策を立てる機会としてお役立てください。


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