渋谷spaの爆発事故
平成19年6月19日、渋谷の温泉施設でガス爆発事故がありました。
この爆発事故では、コンクリート床が破壊され、その破片がかなりの距離まで吹き飛ばされました。
ここでは、そのような激しい事故となった現象はどのようなものであったかを解析し、
また、そのような激しい爆発に至らない様にする手段について数値解析を行なってみました。
(平成20年3月の衝撃波シンポジウムで発表した内容です)
この爆発事故では、コンクリート床が破壊され、その破片がかなりの距離まで吹き飛ばされました。
ここでは、そのような激しい事故となった現象はどのようなものであったかを解析し、
また、そのような激しい爆発に至らない様にする手段について数値解析を行なってみました。
(平成20年3月の衝撃波シンポジウムで発表した内容です)
数値解析には FLACS を使用しました。
計算したケースは以下のようなものです。
燃焼波面の進行速度は、乱流によって加速されます。
部屋の中に単純な直方体の箱を置いただけでも、その箱の大きさによって波面進行速度が異なることがわかります。
部屋の中に単純な直方体の箱を置いただけでも、その箱の大きさによって波面進行速度が異なることがわかります。
部屋の各点での圧力履歴をプロットしてみると下の図ようになります。
上から順に、箱ナシ、4mx2mx1mの箱の場合、8mx4mx1mの箱の場合です。これから以下のことがわかります。
上から順に、箱ナシ、4mx2mx1mの箱の場合、8mx4mx1mの箱の場合です。これから以下のことがわかります。
- 箱が大きいほど圧力の立ち上がり方が速くなる
- 部屋の各点の圧力は同じ履歴で立ち上がる(つまり部屋の中全体が均一な圧力になっている)
次に、天井に、ごく低い圧力で吹き飛ぶ「圧力開放窓」を設置してみました。
40cmx40cmの窓がある場合(上)と、何も窓がない場合(下)の圧力上昇履歴の比較です。
窓がある場合の方が最高圧力が低いことがわかります。
窓がある場合の方が最高圧力が低いことがわかります。
もうちょっと窓を大きくしてみました。80cmx80cmの場合(上)と、1.6mx1.6m(下)の場合です。
1.6mx1.6m(下)の場合では、最高圧力はわずか 0.04 barg 以下です。
1.6mx1.6m(下)の場合では、最高圧力はわずか 0.04 barg 以下です。
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