東京工業大学 青木教授からの推薦文


Red & Black マシンへの期待

GPGPU を用いるとCPUの1コアに比べて数10倍以上速く計算できることは珍しくありません。GPUの優れた点は演算速度だけでなく、高速なビデオメモリを搭載しているために流体計算や電磁気などメモリアクセス速度が計算速度を決めてしまうような問題(メモリバウンドな問題)に対しても非常に高い性能を示します。

これからのGPUマシンに求められるのは次の2点です:
①1ボードに搭載されるメモリより大きな規模の問題を解きたい、
②複数GPUを使ってさらに高速に計算したい。
メモリバウンドの問題では、複数 GPU を使って①, ② を実現しようとしたとき、GPU間のデータ転送速度が問題になります。高速な通信を行わない限り、複数GPUを使って計算するとかえって遅くなってしまうことさえあります。
①より② の方がさらに難しく、ストロング・スケーリングと言います。

Red & Black マシンは、ストロング・スケーリングを目指した最強のマシンと言えます。つまり、GPUを4個使えば1/4倍の時間で、8個使えば 1/8 の時間で計算を終了させることを目指すことができます。流体の格子ボルツマン法は非常にメモリバウンドな計算であり、ストロング・スケーリングができない問題として有名です。Red & Black マシンであれば、図1(格子ボルツマン法(D3Q19)の流体計算に対するストロング・スケーラビリティ)のように非常に良いストロング・スケーリングが達成されます。
さらにマシンの台数を増やし、さらなる高速化や大規模問題への適用にも大変期待できます。


 東京工業大学
 青木 尊之


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図1(格子ボルツマン法(D3Q19)の流体計算に対するストロング・スケーラビリティ)


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